2020年06月23日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載第2章始まる!その二 悲しみと苦しみ(77)M35宮坂正

その二 悲しみと苦しみ(77)
 
 二日後の水曜日。剣持先生より通達があった。土曜日の午後、吉雪先輩が仲間を連れて稽古に来る、と言うのであった。人数は定かではないが、一人や二人ではないだろうと思った。
「なあみんな。ボクらが、これだけ頑張ってるという処を見せつけてやろうや! そしたら、先輩たちも喜んでくれると思うで」
その言葉に、部員たちは声を揃えて同意した。
『伝統もなにもない今の剣道部に、これからは、先輩たちの伝統を繋いで行くことが出来るのだ』そう思うと嬉しかった。昨年の夏、出島商業剣道部の日誌の中にあった、強い時代の、海山高校剣道部の姿をこの目で見られるなんて、まるで夢のようだ。
 約束の土曜日の午後、先輩方がやって来た。総勢六名の団体である。先輩方は物珍しそうに海山道場を眺めて、お互いに言葉を交わしていた。
「へえーっ、ここがこんな道場になったんか。ええもんやなあ・・・」
「儂らの時は、ここは物置の倉庫やったんやで。こんなええ道場になるやなんて、信じられへんで」
「そうやなあ・・・。風通しはええし、道場としては抜群やな」
「俺らの道場はせまかったもんな。これぐらいあったら、もっと稽古出来たのになあ・・・」
部員たちは大きな声で挨拶し、先輩方の防具を奪い合うようにして受け取った。そして剣持先生の教え通りに素早く行動した。不田も井仲も真剣な顔つきで作業していた。

 
  

つづく


いろんな新じゃがです^^
紫はデストロイヤー(中身は普通)黒はシャドークィ―ン(中身も黒!)
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posted by はくすい at 14:26| Comment(0) | 虹のかなた
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