2020年03月31日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載第2章始まる!その二 悲しみと苦しみ(63)M35宮坂正春

その二 悲しみと苦しみ(63)
 
 病院に駆けつけた時、祖父はすでに息を引き取っていた。伯父の恵介一家は勿論、親戚が数名ベッドの横に集まっていた。
「おじいちゃん・・・」
叫ぶ目から涙が溢れた。先日、ここで祖父と言葉を交わしたのが最後であった。昨年の六月以来、祖父にはお世話になり通しであった。今、こうして剣道が出来ているのは、公介の助力の賜物なのである。
「あ、二郎ちゃん、来てくれたのねえ。おじいちゃん、とうとう逝きはったワ・・・。お母さんにも連絡が付いてね、今夜、遅うなるけど帰ってるって言うてたよ」
伯母の由美が言った。娘の恵美子がそばに寄ってきた。
「お兄いやん・・・。おじいちゃん、死んでしもたんや・・・」
腕にしがみつき『ワーッ』と声を挙げて泣き出した。
「そうやで・・・。おじいちゃんはもう、居たはれへんのやで・・・」
ポロポロと涙をこぼした。もうあの豪快な笑顔は見られないのだ。そう思うと余計に悲しかった。

  

つづく


学校の桜も満開近し^^
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posted by はくすい at 15:14| Comment(0) | 虹のかなた
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