2019年09月10日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載第2章始まる!その二 悲しみと苦しみ(29)

その二 悲しみと苦しみ(29)
 

今度の試験には自信があった。回答は殆ど書けたし、物理や化学、数学の計算問題も、予想よりは易しく思えた。
「ヤマを掛けへんかったから、大分良かったで。もう追試はあれへんで」
苅川かホッとしたように言った。
「あたり前やんか! ヤマなんかアカンのよ。当たった時はええけど、外れたらボロボロやからねえ。苅川さん、それで良かったやないの」
恵が、苅川の背中をポンポンと叩きながら言った。
「あっ、痛いっ。池上さんやろ! やめろっ、オレは気が弱いんや!  」
逃げるように体を除けた。
「ナニ言ってるのよ。どこが気が弱いのよ」
恵はもう一度ポンポンと打った。苅川は慌てて逃げ出し、恵が追いかけた。不田と井仲が『もっとやれ! 』とけしかけた。
「やめなさいよ。来月から二年生になるのよ。やめなさい! 」
走り廻っている二人に真美子が言ったが、やめようとはしない。だが、走り疲れれば、やがて止るであろう。
「草山さん。来週からの練習、どうしょうか。みんなもどう思う? 」
「そうやねえ。アタシは、朝が良いと思うんやけど、どうやろか」
「オレは朝の方がええで。午前中に済んだら、昼からの時間を使えるしな」
井仲の意見も貴重だ。
「そうや、オレも朝の方がええぞ」
不田も同意見だった。
「それじゃあ・・・、朝九時集合、十二時解散ということにしょう」
これで予定が決まった。いよいよ明後日から練習再開である。

  

つづく


頂い生素麺です❣
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posted by はくすい at 12:39| Comment(0) | 虹のかなた
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