2019年02月12日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載開始!その一 異郷の空へ(98)

その一 異郷の空へ(98)
 

十二月二十九日。稽古納めである。練習のあと全員で部内試合を行った。その結果、一位・草山真実子、二位・山ノ上二郎、三位・浦山実となった。 何故か真実子には分が悪いのだ。どうやら、決定的な欠点を見抜かれているのかも知れない。
 全ての行事が終了したあと、顧問の安田先生が言った。
「みんな、寒い中ご苦労さんやったな。この道場が出来てから今迄大変やったけど、よう頑張ったと思うておる。地区大会では一回戦で負けたけど、そ
れはそれで良かった。みんな一人一人、得る物があった筈や。まだまだ先は長いんや。練習を積んで行ったら自(おの)づと道は拓(ひら)かれると思うんや。来年も、仲良く練習をやってくれ。そしたら試合に勝てる時もあるかと思う。来年は儂も、考えてることがあるんや。それはなにか、今の処は言わないで置く。それを期待して、待っていて欲しい。本当にご苦労さん」
部員たちは先生に向かって声を揃え
「ありがとうございました! 」
と深々と礼をした。これで今年の稽古は全て終ったのである。
『さあ、来年も頑張るぞ! 』と大きく息を吸い込んだ。だが、先生が言った『期待していろ』とはいったい、何なのだろう。
 
  

つづく


学校の校門に!分かるかな?
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posted by はくすい at 14:56| Comment(0) | 虹のかなた
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