2020年05月19日

風の便り『 新型コロナの今こそ!ハッピーホルモン”で不安ストレス撃退 』(M38泉谷忠成)

新型コロナの今こそ!ハッピーホルモン”で不安ストレス撃退


先日NHKの「ガッテン」、番組は「新型コロナを乗り越えるには」
そこではハッピーホルモン、オキシトシンは、『愛情ホルモン』についての番組でした。人に優しくするとストレスに強くなる!「美しい景色を眺める、好きな音楽を聴く、おいしいものを食べるなど、五感を刺激して人が気持ちいいと感じているときは、やはりオキシトシンは増え免疫力を高める。そのように感謝の気持ちを持つことが大切の様ですね! 
日々つのる、不安やストレスの軽減。すぐにでも親しい人とタッチしたいところですが、現在は新型コロナウイルスの影響で、人と会うことすら難しい状況です。そんなとき、電話を使っての会話・ネットの活用など。人は触れ合うことができなくても、親しい人の声を聞くだけでオキシトシンが増えることがわかってきたとのお話でした。
オシャレも同じですね! 感動を提供する喜び、感動を身に着ける喜び! オキシトシンを大いに増やして健康な毎日を送って行きたいですね。



近くの公園で写してきました
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posted by はくすい at 12:21| Comment(0) | 通信だより

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載第2章始まる!その二 悲しみと苦しみ(70)M35宮坂正

その二 悲しみと苦しみ(70)
 
忍び足で息を凝らし、恐る恐る静かにベッドに近付き、名札を確認した。見ると、里子は静かに眠っていた。その寝顔が二郎に良く似ているので、フッと気が楽になり、ほんのりと顔がほころんだ。物置の棚に花束を置き、ベッドの横のパイプ椅子に腰を掛けた。
 静かに寝顔を見ているうちに、人の気配を感じたのか、里子がうっすらと目を覚ました。その様子を察知すると
「おはようございます」
顔を近づけて小さな声で挨拶をして、軽く頭を下げた。里子がゆっくりと起き上がろうとしたので、すぐさま背中に手を当てて起きるのを助けた。
「おおきに・・・。あんたはいったい・・・どなた? 」
起きあがり、奈々子をいぶかしそうに見る里子に
「初めまして、長岡奈々子です。いつも二郎さんにお世話になっています」
自己紹介をした。
「ああ・・・。あんたが、長岡さんなの・・・」
里子は奈々子の名前を知っていた。
『二郎に何度か手紙をくれたし、映画に誘ってくれたのも、この娘(こ)だったのか』そう思うと何かしら、懐かしさと親しみを感じたのであった。
「今日はどうしたの? なぜ大阪へ来たの? 二郎は一緒じゃないの? 」
当然な里子の質問である。
「ハイ。二郎さんと一緒じゃありません。アタシ、一人で来たんです。アタシ・・・、小母さんのお見舞いに来たかったんです」
奈々子は正直に答えた。
「そうなの・・・。それは、おおきにねぇ。それで、二郎はこのことを知ってるの? 」
「いいえ、アタシ一人で決めたんです。二郎さんには何も言ってません。アタシ、どうしてもお母さんにお会いしたかったんです。ですから・・・」
奈々子は言いかけてハッとした。いったい、自分は今、何を言おうとしているのか。何を里子に訴えようとしているのか・・・と。
「それより、お体の方はいかがなんですか? 」
素早く話題を切り替えた。
「ええ、もう大丈夫よ。だいぶ良くなったみたいよ。昨日も良く眠れたし、点滴も打って貰ったから、今朝はとても気分が良いわ・・・」
里子はマジマジと奈々子の顔を見た。なるほど、しっかりとした顔をしている。引き締まった顔立ちには、どこか気品のようなものが感じられた。二重瞼の瞳は大きくて、気の強さを現わしているようだ。
「ところで、あんたはどこの学生さんなの? 」
「ハイ、アタシは出島商業の二年生なんです」
「ああ、そうなの・・・。出島商業って言うたら、二郎が去年、合宿に寄せて貰った学校やねえ」
「ハイ、そうです」
「あんたみたいな人に好かれるなんて、あの子は幸せ者やねえ・・・。アタシも母親として、うれしいわ・・・」
微笑む里子の顔を見て、奈々子は嬉しかった。とても幸せな気分になり、胸がキュンと音を立てた。
「アラ、きれいなお花やねえ。あんたが持ってきてくれたの? 」
「ハイ、そうです。気分直しに良いかな・・・、と思ったんです」
「ふうん、ありがとう。気が利くのねえ」
「アタシ、剣道部のマネージャーをやらせて貰っています。それで去年、合宿に参加した二郎さんと知り合ったんです」
瞳を輝かせて語った。彼の母親が、少しでも興味を示してくれたことが快感だった。この分だと母親に好かれるかも知れない、と思った。
「なるほどねえ・・・、そう言うことなのね。でも二郎はそんなこと、アタシには何にも言わへんかったわよ。別に悪いことじゃないのに、ねえ」
多分、合宿へ行ったのに、女生徒と仲良くなったのを知られるのが恥ずかしかったのだろう、と里子は思った。
「そうなんですか・・・。アタシのことを、ナンにも話してくれてなかったんですか。それは、ちょっと残念やわ・・・」
奈々子は、少し憮然となった。
「でもねえ、何度かお手紙を頂いたでしょ。それで、名前だけは覚えていたのよ。とても字のきれいな娘さんだなあって、アタシ、感心していたのよ」
ありがとうございます」
奈々子は軽く頭を下げた。椅子に両足をキチンと揃えて座り、両手を膝の上に置いて姿勢を正していた。いかにも良家の娘のようであった。
 奈々子は嬉しかった。自分を褒めてくれるなんて、さすがは二郎の母親だと思った。ここへ来て良かったのだ。
「二郎さんって、とても立派な学生さんなんですねっ! アタシ、感心しているんです。二郎さんに会えて、ホントに良かったと思うています。同じ学校やったら、もっと良かったでしょうけど、それは無理ですよね」
「そうねえ。始めから、出島商業へ転校したら良かったかも知れないわね。でも、お家(うち)から遠いから、やっぱり無理やわね。そういうものよ」
「アタシ、見たんです! 二郎さんが夏休みに、たった一人で整理した道場を、この目ではっきりと見たんです! きのう、練習試合で海山高校へ行ったんです。あんなに広い道場を、誰の手も借りずに、たった一人でやり切ったなんて、なんて素晴らしい二郎さんなんでしょう! アタシ、とっても感激したんです! ほんまに立派やったわ・・・」
両手を胸の前に組んで、興奮気味に一気に喋った。
 里子は嬉しかった。他校の女生徒が自分の息子の為に、こんなにまでひたむきになって話してくれている。そして、自分を見舞うために、わざわざこんな遠い大阪の町まで来てくれているのだ。そんな姿を見るのはとても気持ちが良かった。なにか、フーッと心が軽くなるのを感じた。
「あ、そう。それで・・・、二郎に会ったんでしょ」
「ハイ、会いました。でも・・・、この間(あいだ)のことで・・・」
危うく口を滑らしそうになって、奈々子は慌てて口を閉ざした。
「この間のこと? この間のことって、ナンなの? 」
里子は素朴な質問をした。その言葉に何の他意もなかった。
「ハイ・・・。いいえ、別に・・・。何でもありません」
一瞬、二郎との口づけを思い出し、顔が紅潮した。そんな奈々子を、里子はやさしい目で見ていた。
 奈々子は、里子が病人であるのを忘れていた。もっと二人で、二郎のことを話し続けたいと思っているのだ。映画や、合宿での食事のことなど、話題はいくらでもあるのだった。その時、病室の入り口から
「おはようございます」
と声を掛けながら、一人の女性が入って来た。何気なくその女性を見て
「アッ! アンタはっ・・・」
飛び上がらんばかりに驚いた。なんと、それは草山真実子だった。

  

つづく

大正にスワンボードexclamation&questionどこでしょう?
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posted by はくすい at 11:35| Comment(0) | 虹のかなた

2020年05月13日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載第2章始まる!その二 悲しみと苦しみ(69)M35宮坂正

その二 悲しみと苦しみ(69)
 
長岡奈々子は、午前三時三十分に目覚めた。電灯を点け、昨夜に用意しておいた服に着替えた。顔を洗い、手早く化粧をした。四時二十六分発の始発列車に乗る予定なので、急がねばならなかった。持ち物を確認し、そっと家を出た。まだ夜は明けておらず、はるか東の空が白々とし始めていた。五月中旬とは言え、早朝はブルッとするほど寒かった。
 駅のホームでしばらく待っていると、ヘッドライトを煌々と光らせて一番列車がやって来た。車内はガランととしており、乗客は僅かだ。前の方に、行商の小母さんたちの集団が見えた。
 終着の東和歌山駅で列車を降りた。阪和線の電車に乗り換えるのだ。乗り継ぎの時間待ちの間に駅弁を買い求め、ホームのベンチで食べた。そして、長い旅の末、やっと天王寺駅に着いた。
 奈々子は早速、行動を開始した。先ず、駅の構内にある公衆電話のコーナーへ行った。そこには赤い電話器が並べられてあり、電話番号帖も用意されていた。その電話番号帖を広げて、『浜大阪病院』を捜し出した。
 次は駅の外へ出て交番所を捜した。当直の警察官に、浜大阪病院までの道順を聞き出そうと言う作戦である。
 一人で大阪へ来たのは初めてだから、まったくの不案内で、方向が東も西も分からないのだ。交番所の老警官は、地図を広げ、ノートのページを切り取って、その道順を丁寧に書いてくれたのだった。奈々子は度胸を決めていた。目と口と耳があれば、どんなに複雑な所へも行けるはずなのだ・・・と。 老警官の地図のお陰で、ほとんど迷いもせずに目的の浜大阪病院へ辿り着けた。そこは白くて大きな病院であった。
 近くに花屋さんがあったので、そこへ寄った。見舞い客が多く利用するだろうその花屋さんは、予算通りの花束を見栄え良く作ってくれた。
 病院に入ると受付へ行き、入院患者の名前を告げた。『山ノ上』という変った名前は一人しか居なかったので、すぐに病室が判明した。
 階段を上がり、廊下を通って病室の前に立った。入り口の名札に『山ノ上里子』があるのを確認し、ドアのノブに手を掛けた。
 奈々子は、胸が激しく波打つのを感じた。このまま、二郎の母親に会っても良いのだろうか。そして、何と言えば良いのか。今日、この見舞いを、どう説明すれば良いのだろう。彼への想いを、素直に言葉に出しても良いのだろうか。それとも・・・。頭の中で、色々な思いが交錯し、打ち合って混乱した。だが、すでに賽は投げられているのだ。それらを思い切るように、力を込めてノブを回し、静かにドアを開けた。
 そこは六人部屋であった。向かって右の端、つまり、窓に面した外側が、里子のベッドであろうと思われた。

  

つづく


戻したゼンマイでビビンバと筍との煮浸し❣
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posted by はくすい at 14:52| Comment(0) | 虹のかなた