2018年07月12日

M35宮坂正春氏 執筆の青春小説『虹のかなたへ』連載開始!その一 異郷の空へ(51)

その一 異郷の空へ(51)
 
 時間の経過は早く、最後の日となった。午後の練習は早目に終え、あとは古山先生より訓辞を戴いた後、解散となる。礼のあと、部長が声を掛けた。
「山ノ上。お前、よう頑張ったなあ、ご苦労さんやった。ここはお前の学校からは遠いけど、ウチで良かったら何時でも練習に来いよ。月末から練習をするからな。お前がクラブを創ったら、一度、練習試合でもやろうな」
ポンと肩を叩きながら言った。大変有り難い話である。
「ハイ。ありがとうございました。これからも宜しくお願いします」
深々と頭を下げた。 
 例の三人と喋りながら道場を出ると、長岡奈々子が待っていた。ジュースを部員たちに振舞っているのだった。
「ご苦労さんでした。どうぞ、これを飲んで頂戴ネ」
愛くるしい顔に、こぼれるような微笑みを浮かべて差し出した。三人は先を争うようにコップを受け取り、ゴクゴクと飲んだ。
「おおきに。戴きます」
受け取る時、奈々子は待っていたかのように手をソッと握り、ニッコリと微笑んだ。その笑顔を見たとたん、急に頭の中がカッと熱くなった。心臓がドキドキと鳴り、額から汗がドッと出てきた。
 気恥ずかしくなって目のやり場に困った。彼女の視線を避けようと目を下に向けたが、白くて薄いブラウスの胸が、ふっくらと膨らんでいるのが見えた。胸元には白い肌も見えている。『これはアカン! 』と慌てた。そして目を閉じてジュースを一気に飲んだ。だが、液体の一部が気管に入った。
「ゲボゲボッ・・・」
と、咳き込んでしまった。笑顔で見ていた奈々子は、驚いて掛け寄った。
「ゴメンネ、大丈夫・・・? 」
彼女は抱きしめるように、背中を優しく手で撫でた。
 やっと咳が治まったので、きまり悪そうに頭を下げた。コップを手渡すと急いでその場から離れた。顔から火の出る程の恥ずかしさであった。
 校門を出て少し歩いたが、後ろ髪が惹かれるような気がした。それで、歩いて来た方向へ振り向くと、校門の前に奈々子の姿が見えた。見送ってくれているのだ。
「えっ! なんで! ホンマに! 」
と驚いた。奈々子は大きく手を振った。
「さよーならーっ! 山ノ上さーん。お元気でねーっ! 」
大きな声で叫んだ。本当は手を振って応えたかったけれど、黙って一礼をすると、再び歩き出した。
『さよなら、長岡さん。もう会う事は無いやろう』心の中で別れを告げた。

  

つづく


A31津田義貞氏の撮影された写真をお送り致します。
三輪明神 神水
三輪明神 神水 (2).jpg


posted by はくすい at 12:25| Comment(0) | 虹のかなた

硬式野球部夏の大会1回戦 対戦相手決まる

先日の大雨で、たくさんの方が亡くなり被災されました。
4年前に広島土石流災害ので、ご実家が被災され復旧作業のお手伝をされた、泉工の先生にお話を聞きましたが、土砂を撤去する作業がとても大変で、重機の入らないところは人海戦術、大の男の人でもきつく、翌日から何日間は筋肉痛、その後腰痛になったそうです。
大阪市も淀川や大和川より土地が低いですので、決壊した時はどのような惨事が起こるか・・・

『災害は忘れたころにやってくる』ではなく『災害はいつでもやってくる』

ハザードマップの確認要ですネ

第100回全国高校野球・大阪大会 1回戦の相手が決定致しました。

7/15(日)住之江球場で佐野工科と11時10分(予定)対戦いたします。

常任理事長の稲地先生も顧問としてベンチに入られます。

応援宜しくお願い致します!




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posted by はくすい at 11:59| Comment(0) | 泉尾工業クラブ活動報告